鹿児島大学の傾向と対策

【大学別】傾向と対策

この記事に書かれている傾向と対策はあくまで僕個人の感想であることを、予めご了承ください。

鹿児島大学の入試情報

令和5年度の試験情報は次のようになっています。(概略)

募集人員:10名

出願資格:

・大学を卒業したもの、または2023年3月31までの卒業見込みのもの
・学士の学位を与えられたもの、または2023年3月31までに取得見込みのもの
・外国で学校教育における16年過程を修了したもの、または2023年3月31までに取得見込みのもの

試験日程:

第1次試験日:2022年6月4日(土) 8:30集合
第2次試験日:2022年7月2日(土) ※第1次試験の合格者のみ

その他:

出願の際には「卒業証明書」「成績証明書」「推薦書」が必要であるので準備が必要である。

昨年の倍率は22倍程度である。

詳しくは鹿児島大学のホームページで確認して頂きたい。

試験科目と特徴について

鹿児島大学の医学部編入試験では

・学力試験I:主に英語の基礎学力と国語の表現力を測る
・学力試験II:生物学を中心とした理科からの出題で基礎学力を測る

とされています。

TOEICやTOEFL、IELTsといった英語の外部試験のスコア提出は募集要項を確認する限りはない

二次試験では個別面接が課される。

配点としては学力試験I,IIがともに100点満点、面接が100点満点の計300点満点である。

総得点が高い順に合格となるが、同点の場合は面接の点数の高い受験者が合格となる。

他に筆記試験の点数が良くても、面接の点数が著しく低い場合は不合格になる。

自然科学と英語だけで受験可能であり、英語の外部試験のスコア提出もないことから

多くの受験生が集まると考えられる。

英語と自然科学の難易度

英語は著作権の関係上、本文はほとんど公開されていない。

ただし出典が示されており、Pubmedなどを利用することで、教育機関に籍を置いている人であれば原文を閲覧することができる。

英語の傾向と対策

ここ数年の出典をまとめると次のようになる。

令和4年度令和3年度令和2年度平成31年度平成30年度平成29年度
第1問ScienceLancetNatureDMM*NatureNature
第2問ScienceScienceNatureNature med*ScienceNature med
第3問ScienceCancer commu*ScienceNatureIJE*出題なし

※Cancer commu*:Cancer communication
Nature med*:Nature medicine
DMM*:Disease Models & Mechanisms
IJE*:International Journal of Epidemiology

出典を眺めるとわかるように、ScienceやNature、Lancetといったメジャーなジャーナルからの出題が圧倒的に多い。

僕がいくつかの原文を読んでみた所感としては

それほど専門的な予備知識は求められない、純粋な英語の読解問題に近いと感じた。

日頃から医学雑誌に目を通していれば、だいぶ解きやすいと思われる。

もちろん、ある程度の英語力がある前提ではあるが。

英語が苦手な人はまずは、論文やジャーナルではなくTOEICや大学受験レベルの英語力を

身につけることを優先しよう。

自然科学の傾向と対策

自然科学も英語同様、傾向が比較的安定している。

頻出の分野としては以下のようなものが挙げられる。

  • 生理学(神経、循環、呼吸器、腎臓)
  • 遺伝学・発生学
  • 実験関連の計算問題(Cell CountやPCR法)
  • 免疫学
  • 簡単な化学領域の計算(エンタルピーや溶解度など)

特記事項として、最新年度(令和5年度)の試験では、COVID-19の各種検査における感度特異度の計算が出題されたり、純粋な発生学の問題が出題された。

また生理学がほぼ毎年出題されている。

ただし内容に偏りがなく循環、呼吸、神経、腎臓など幅広い。

初見では難しく感じるかもしれないが、問題自体は基本的なものが多い。

最新年度では発生学からの出題があったが、問われた内容は

卵割における非対称性分裂や誘導、内部細胞塊などであり

発生学を一度でも勉強した人であれば、聞いたことがあるはずである。

対策としてはやはり頻出の分野から重点的に勉強することが重要であろう。
特に生理学は努力が報われやすいので、確実に押さえておきたい。

次に遺伝学と発生学、そして免疫学だろうか。

とはいえ細胞生物学や分子生物学はこれらの学問を理解する上で必要になるので

全くの初学者は高校生物からスタートして、大学教養レベルの細胞生物学と分子生物学を一通り学んでから生理学等に取り組もう。

分野問わず計算問題が比較的多く出題されるので、不安な方は計算力も合わせて鍛えておこう。

終わりに

第一回の傾向と対策は鹿児島大学からスタートしました。

他の大学も順次まとめて行く予定です。

皆様のご感想やご要望があればTwitterかお問い合わせにて、ご連絡ください。

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