【医学部編入試験】僕が0から対策するなら(II)

勉強法

前回の記事では勉強時間の確保と勉強スタイル、高校生物を基礎を築くために使用する参考書・問題集を紹介した。

今回はTOEIC600点くらいからスタートする場合にどのように勉強していくかを中心に解説する。

医学部編入試験の本格的な英語対策は、別の記事で解説する。

医学部編入試験といえども基礎は中学・高校英語である

まず初めに強調しておきたいことがある。

医学部の編入試験といえど特別な英語力は必要ない

ということである。

確かに、事実として医学部編入試験で出題される英文は

NatureやScience、NEJM、Lancetといった医学界で超有名な一流ジャーナルから引用されることが多い。

内容は医学を中心とする自然科学の専門論文であり、英語が得意な人であっても最初は読むのに苦労するだろう。

しかし、だからといって、TOEIC600点前後の人がいきなりジャーナルに挑戦するのはあまりに無謀である

また専門の英単語をひたすらインプットするのも非効率である。

よって僕は学習開始時(初期)は癖のない基礎的な英語、つまり中学英語と高校英語、教養英語の完成度を高めて、TOEICで800点以上とることを直近の目標とする。

医学部受験対策にも使われる「ポレポレ」で精読力を身につける

TOEICで600点前後の人は最低限の単語力、文法はできているはずである。

そのため僕なら読解のための精読力の醸成から学習を開始する

そのために使うのが、難関大学を目指す受験生に根強い人気を持つ『ポレポレ』である。

ポレポレ英文読解プロセス50 [ 西きょうじ ]

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本書は単語や文法のインプットではなく、「どのように英文を読んでいくか」に焦点を当てて、英語が得意な人がどのように英文を読んでいるのか、その頭の中のプロセスを習得できるように作成されている。 問題数は50問と非常に少ないが、扱う文章のレベルはやや高い。このレベルがスラスラと読めるようになれば、あとはもう演習量がものをいう段階に入ると言えるだろう。 もちろん、英単語のインプットや抜けていた英文法の知識なども平行して補充する。

他にも英文解釈に重心を置いて解説している問題集として「入門英文解釈の技術100(桐原書店)」や「合格へ導く英語長文Rise構文解釈(Z会)」などが挙げられる。

一度本屋で手に取り、自分の肌感覚に合うものを選べば良い。

英文の読み込みはTOEICの公式問題集など、何でもいい

英文の解釈が身についたあとは、ひたすら英文を読むという経験を積んでいく。

いわゆる多読である。

この段階では英語長文(~1000words程度)とその日本語訳が収録されている教材であれば何を使っても問題はない。

僕の場合はどうせ後ほど受験することも考えて、TOIECの公式問題集を解くと思う。

公式TOEIC Listening & Reading問題集(1) [ Educational Testing ]

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言わずと知れたTOEICの公式問題集である。現在では(8)まで出版されているようである。試験開催社側が制作しているため、本番の問題に近い。というか本番の問題である。ただ一冊あたりに収録されている問題数が少ない割に値が張るので注意が必要である。読解量を増やしたいのであれば次に紹介するような教材も参考になると思う。

システム英語長文 頻出問題 [2]Standard

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駿台の「システム英単語」をご存知の方は多いだろう。本書はそれの長文バージョンと言える。持ち運びにちょうどいい大きさで、ビジュアルも現代的で見やすい。あたレベル別に購入できるので本書を「1日2題」くらいのペースで進めていく。Standardの上にAdvanced、Finalとあるため、それらを全て読み込んでいけば演習量を積み上げることができる。

単語も一緒にインプットしていきたい場合はZ会の「速読英単語 上級編」なども選択肢に入る。

これらの問題集は音源が手に入るはずなので、スマホやPCに落とし込んで有効活用していこう。

リスニングはまず体系的に理論を学ぼう

リーディングができる人でもリスニングはからきしダメ…

という人は意外と多い。僕も漏れなくこの部類に入る。

現在でもリーディングほど自信はないが、海外の簡単なNewsならその場で理解できる程度には上達した。

リスニングは最初に、体系的に学ぶ方がいい。

話し英語では「同形」や「脱落」といった独特の現象が生じるが故に、何度聞いても聞き取れないと感じることが多い。

しかし何度聞いても、それは聞き取れないのではなく「そもそも発音していない!」ことが多い。

リスニングのルールのようなもので、それを知らずにひたすら聴き取ろうとしても成長は緩慢になってしまうだろう

最初にこれら特有の現象を把握しておくことで、後の大量リスニングの効果を上げることができる。

僕が活用する教材は「リスニングのお医者さん」である。

英語リスニングのお医者さん改訂新版 [ 西蔭浩子 ]

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「勉強しても全然聞き取れるようにならない」経験をお持ちの人にぜひとも試して頂きたい参考書である。本書では話し英語で、スペル通りに発音されない事象を整理して解説してくれる。理屈を説明した後に、「実際の音源で実際にどのように聞こえるのか」を確認する形で進む。一通り学習すれば、英文を見ただけで、どんな感じで発音されるのかが何となく理解できるようになる。

リスニング教材はBritish Councilなど無料で上質なものを活用しよう

一通りリスニングで注意すべきことをインプットしたあとは、それを意識しながら大量の英語を聴く訓練を行う。

教材選定の際には、以下の点は必ず満たすようなものを選ぼう。

  • ある程度まとまった量であること(30秒〜数分くらい)
  • スクリプトを確認できること
  • レベル別に分かれていること

また可能であれば

  • 確認問題がついていること
  • 日本語訳がついていること

ものが初学者の場合は望ましい。

僕が前回指定した主人公であるならばBritish Councilを利用するだろう。

British Councilは上記の条件のうち「日本語訳がついていること」以外は全て満たしている。

だいたい1~5分くらいの長さであり、ビギナー向けから上級者向けに分かれており、確認問題までついている。もちろんスクリプトもある。

これが無料で使えるのは驚くほかないだろう。

Listening | LearnEnglish
Here you can find activities to practise your listening skills. Listening will help you to improve your understanding of...

他にも無料で良質なコンテンツを提供している有名なサイトとして「BBC learning English」なども挙げられる。

インターネットで探せば他にも多くの無料コンテンツを見つけることができるので、試してみて欲しい。

リスニングの勉強で最も重要なことは毎日継続することである

数日サボってしまうと耳は驚くほど退化してしまう。

毎日、時間を決めて取り組む方が習慣化できて良い。僕は入浴後に毎日聴いていた。


【医学部編入試験】英語の基礎を作るまでの時間

TOEIC 600点からスタートする場合、これまで解説してきたリーディングとリスニングの教材を半年かけて習熟度を深めていく。

英語は慌てて難しい教材に挑戦しても生産性が下がるだけなので、毎日コツコツと、深く考えずにこなしていく。

ある程度、学習が進んだところでTOEICを受験し、進歩を測る。

ここまでの勉強を精度よくできていれば720点くらいは取れると思う。

理数科目とは異なり「英語ができない」は「英語に勉強時間を割いていない」とほぼ同義である。

習慣化すれば、入浴後のリスニングであろうと、就寝前の単語帳であろうとそう難しいことではない。

とにかく「面倒くさい」とか「しんどい」といった感情を挟まないこと。

こうした勉強はあくまで事務的にこなしていけばいいのである。


次回は自然科学に関する少し踏み込んだ対策の記事を書いていきたいと思う。

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