🏥 鹿児島大学医学部
2024年度編入学試験 問題解説
4
出題問題数
90
試験時間(分)
400
総配点(推定)
70
合格ライン(目安%)
📚 問題解説一覧
2024年度鹿児島大学医学部編入試験の各問題について、概要と詳細な解説をご覧いただけます。
各問題の特徴を把握して、効率的な学習を進めましょう。
1
細胞膜の電気生理学
生理学・細胞生物学
配点:
100点(推定)
難易度:
★★★☆☆
推奨時間:
25分
細胞膜のイオン透過性と膜電位形成の基本原理から、Cl-輸送の生理学的意義、細胞死まで幅広くカバーする生理学の基礎問題です。静止膜電位の成因、興奮性細胞と非興奮性細胞でのCl-濃度差、プロトンポンプとの協働機構など、膜生理学の核心概念が問われます。
🔑 重要ポイント
- 静止膜電位の形成機構
- 興奮性の定義と特徴
- Cl-の平衡電位と細胞機能
- プロトンポンプとの電気的協働
- アポトーシスとネクローシスの形態的特徴
- 細胞容積調節機構
2
ネアンデルタール人・進化研究
進化人類学・研究方法論
配点:
100点(推定)
難易度:
★★★★★
推奨時間:
20分
ペーボ博士のノーベル賞研究を背景に、ネアンデルタール人の絶滅原因について独創的な仮説を立て、それを検証する研究計画を設計する最高難度の創造的思考問題です。科学的思考力、仮説構築能力、実験デザイン能力が総合的に評価されます。
🔑 重要ポイント
- ネアンデルタール人の形態的特徴
- 現生人類との脳構造の違い
- 絶滅仮説の科学的構築
- 遺伝学的検証手法
- 実験デザインの論理性
- 仮説の検証可能性
3
ES細胞・ターゲッティングベクター
分子生物学・発生生物学
配点:
100点(推定)
難易度:
★★★★☆
推奨時間:
25分
ES細胞の多能性から始まり、ターゲッティングベクターの設計原理、相同組換え実験の解析まで、ノックアウトマウス作製技術の全体を扱う実践的問題です。PGKプロモーターとIRES配列の機能差、遺伝子発現パターンと実験結果の関係性について深い理解が求められます。
🔑 重要ポイント
- ES細胞の多能性(全能性との違い)
- PGKプロモーターとIRES配列の機能
- 相同組換えと非相同組換えの比率
- 遺伝子発現パターンの影響
- ターゲッティング効率の解析
- 実験データの定量的解釈
4
遺伝子変異・タンパク質合成
分子生物学・遺伝学
配点:
100点(推定)
難易度:
★★★☆☆
推奨時間:
20分
遺伝子変異の分類と機能への影響を扱う分子生物学の基礎問題です。ナンセンス変異によるタンパク質合成の停止、nonsense-mediated mRNA decay、サイレント変異が酵素活性に与える影響など、転写・翻訳・タンパク質機能の連関が問われます。
🔑 重要ポイント
- ナンセンス変異の分子機構
- Nonsense-mediated mRNA decay
- サイレント変異の定義と影響
- コドン使用頻度とtRNA可用性
- 翻訳効率と酵素活性の関係
- mRNA二次構造への影響